犬の味覚には諸説ありますが、彼らは決して『味オンチ』というワケではありません!

今回は犬の味覚や、感じ方、人間の味覚との違いに迫ってみます。

犬ちゃんのドッグフード選びの参考に是非チェックしてみてくださいね♪

犬の味覚と人間の味覚が違う理由は味蕾(みらい)にある

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人間にも犬にも、舌の上に味蕾細胞(みらいさいぼう)と呼ばれる細胞があることは分かっています。

しかし、この味蕾細胞の違いがあるようで、人間と犬とは味の感じ方が異なるようです。

人間と犬の舌の構造、味覚の違いなどについてリサーチしてみました!

人間の味覚の説明

人間の味を感じる味蕾の数は約1万個です。

  1. 甘味
  2. 塩味
  3. 苦味
  4. 酸味
  5. 辛味

これら5つの味を感じることができます。

味覚地図も明確に分かれており、舌先では甘味を感じ、舌の脇では塩味や酸味を感じると言われています。

舌の奥では苦味を感じるため、多彩な味覚を区別することに長けている生物だということです。

犬の味覚の説明

一方、犬の味蕾の数は約2千個。

この数は人間の1/5程度(舌にある味蕾細胞の数は2000個程度)しかない事になります。

味覚地図も人間のように明確ではないので、五味に関してまだまだ探求が必要な状態です。

味蕾細胞の数だけで考えるなら、犬の味覚は人間と比べて感度が低いということになります。

しかし、何故か水に反応する特殊なセンサーがあるといわれて、その仕組の解明も同時に研究されています。

犬の味覚・五味(ごみ)はどう感じている?

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五味(ごみ)とは、甘い、辛い、苦い…これらを含める味覚のことです。

人間はこの五味の感じ方で料理や、必要な栄養素の補給を差別していますが、果たして犬はどのように感じているのでしょうか?

五味:甘味の感じ方

犬は甘味を感じることができます。

その理由は、『A群レセプター』と呼ばれる受容器が糖に反応するからです。

  • 果糖(果物に含まれる甘味)
  • ショ糖(砂糖に含まれる甘味)
  • 人工甘味料

これらの甘味に反応することが分かっており、犬は果物や食物、おやつの甘味を区別することが可能なのです。

犬は人間と共に生きてきた歴史があり、肉食でありながら徐々に雑食動物として進化しています。

その歴史上の進化には、食生活の変化も伴っているため、甘味も感じれるようになったのかもしれませんね。

甘味に反応する犬ですから、食事やおやつの与えすぎには注意しましょう!

五味:塩味の感じ方

不思議なことに、犬には塩味を感じる味蕾細胞が舌全体で欠けています。

塩味を感じずとも良い理由を考えたとき、彼らの進化の過程や生活環境が関係していると推測します。

元々犬は、肉食であり獲物を食するときは肉全部を口にします。

このとき、血液も一緒に摂取するため、必然的にミネラルを取り入れることができます。

つまり塩味を区別せずとも、必要な栄養素は摂取できているため、感覚が発達していないということに。

とは言え、犬の味覚は謎が多いため、今後も新しい発見が続くことになるでしょう。

五味:苦味の感じ方

犬は苦味を感じることができます。

苦味成分に反応できるのは『A群レセプター』と呼ばれる受容器のおかげです。

A群レセプターは甘味を感じる受容器でもあるため、2つの味覚の判別をしています。

犬のA群レセプター受容器は、人間と同じ舌の奥側にあり、苦味を感じ取るまで時間がかかります。

躾の際にビターアップル ジェルなどを使用しても、すぐ反応せず舐めて数秒後に驚く様子はそのためです。

五味:酸味の感じ方

犬は酸味を感じることができます。

酸味を感じるのは『B群レセプター』と呼ばれる受容器です。

この受容器では主に、アミノ酸やおよび蒸留水や無機質の酸に反応します。

五味:旨味の感じ方

犬は旨味を感じることもできます。

犬にとっての旨味とは、『肉らしい味』ということになりますが、この味覚を感じることができるのは、『C群レセプター』と呼ばれる受容器あるおかげです。

肉に含まれる核酸に反応することで、『お肉だ!美味しい!』と伝達されるのです。

犬は味覚障害になる?

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犬の味覚がどのように感じているのか、先の説明でお伝えしましたが、彼らも人間と同じように味覚障害になることがあるのでしょうか?

また、味覚障害の疑いがある場合は、どのような対応が望ましいのか、合わせてご紹介します。

亜鉛欠乏症の疑いで味覚障害

皮膚にみられる症状と全身にみられる症状に大きく分けられます。
皮膚には、目や口の周り、耳、肉球が赤くなりかさぶたができる、脱毛する、被毛の光沢がなくなる、などの症状がみられます。全身症状としては、味覚・嗅覚障害、生殖能力の低下、成長の遅延、傷の治りが悪くなる、などがみられます。

引用:https://www.anicom-page.com/all_details?type=3&id=271

実は亜鉛欠乏症の影響で味覚障害、臭覚障害が起こると言われています。

亜鉛の必要摂取量はごく微量であるため、通常の食事で欠乏することはまずありません。

亜鉛欠乏症の原因は、薬害や他のミネラルの影響だと思われます。

  • テトラサイクリン系抗生物質
  • ニューキノロン系抗菌剤
  • カルシウム
  • フィチン酸

味覚障害の疑いがある場合は、動物病院で血液検査を行い、亜鉛濃度をチェックしてもらいましょう。

また、普段から栄養バランスの整った食事を適量与えるように心がけましょう。

味覚障害ではなく『ネオフォビア(新奇恐怖症)』の可能性もある

味覚障害とは別にネオフォビア(新奇恐怖症)とも呼ばれるこの急性の症状も、犬の食環境に大きな変化を与えます。

ネオフォビアは、病気や怪我を負った際に不安が強くなり、その反動で馴染みの餌であっても口をつけたがらない状態のことを指します。

これは、ストレスがある環境や心情で、毒性を含む食事を誤飲しないようにする本能が働くため起きます。

味覚障害のため食事をしないのではなく、ネオフォビアの状態に陥っているのではと疑うことも念頭におき獣医を訪ねましょう。

犬の味覚は優先度が低い?実は「臭い(香り)」が肝心!

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犬が食事をする際に優先しているのは、味でなく臭いだと知っていましたか?

今までカラフルに彩りを整え、食材を可愛くデコレーションしていた飼い主さんはちょっと残念な気持ちに(^_^;)

犬が食事をする際の優先順位と、その理由を紐解いてみましょう!

犬は『臭い→食感→味→視覚』で優先している

  1. 臭い
  2. 食感
  3. 見た目

犬のとっての食事における優先順位は上記の通りです。

人間は、食事の際に見た目を楽しむ習慣がありますが、犬にとっては『食事できるか・否か』こそ重要なのです。

そのため、出された餌の鮮度を臭覚で確認し、食べられると判断したら口にして食感を楽しむ、その次に押し寄せる味覚を感じ…と、このような流れになりますから、餌の見た目は気にすることがありません。

餌の見た目や彩りは、あくまでも飼い主の満足のためだと言えますね。

好きな肉 

犬が好む肉にも順位というものがあります。

1978年にアメリカ・コーネル大学獣医学部のキャサリン・ハウプト教授が行った実験によれば、以下のような評価で好みがランク付けされたとのこと。

  1. 牛肉
  2. 豚肉
  3. ラム肉
  4. 鶏肉
  5. 馬肉

馬肉や鶏肉はヘルシーですが、犬ちゃんの好みの観点からいうと『大好きというわけではない』ということに(^_^;)

牛肉は旨味も多く、タンパク質も多いので犬ちゃん好みの味だということでしょう♪

普段は牛肉由来のヒューマングレードドッグフードを与えるようにして、ダイエットや消化が気になる際は馬肉や鶏肉由来のドッグフードに切り替えるなど犬の状態に合わせ与えてみましょう。

エサの水分含量 

犬が好むフードの状態は、乾燥フードよりも半生タイプだと言われています。

また、生肉の状態よりも調理された肉を好む傾向にあります。

缶詰や手作りフードにおいては、多少の味付けや食感の工夫が凝らされているので、犬も食べやすく食欲をそそるのでしょう。

季節や犬の状態に合わせ、適度に水分を含んだウェットフードを与えるのも食欲を維持するポイントに!

食べ物の温度 

犬も冷たいものよりも温かいものを好む傾向にあります。

冷蔵保存した餌をそのまま出しても口にしないのは、臭いが感じられず食感がいまいちだからという理由も含まれます。

また、野生の本能から『温かい=狩ったばかりの肉=新鮮』という計算式が無意識で成り立っているのでしょう。

犬と言えど、食事の温度にもきちんとこだわってあげましょうね!

ちなみに、ほかほか熱いフードは火傷の危険性もあるので常温が一番好ましい温度になります。

犬の味覚と腔内機能について

犬の味覚については、ある程度理解ができたことだと思います。

次は、犬の腔内環境について知ってみましょう♪

犬の食べ方

犬の歯は肉を引き裂く裂肉歯(れつにくし)が発達しています。

この裂肉歯が発達しているということは、よく噛んだりすり潰したりしないということです。

つまり犬は『丸呑み』する動物なのです。

ある程度のサイズに引き裂いたあとは、パクっと丸呑みして食事をすすめます。

外的や兄弟に横取りされまいと、食事のスタイルや歯の進化が進んだと考えられています。

現代ではドッグフードが主な餌になることもありますが、ある程度固さがあるものが好みと言えそうです。

犬の補水方法

犬は汗をかかないため、体温調整の際は唾液を気化させています。

水分を補給する際は器用に舌を柄杓のようにして、くみ取るように飲みます。

この舌の形にすることで、水面に水柱を立て効率よく水分補給しているとも考えられ、いずれにしても犬にとって舌は優れたツールとして役立っているようです。

また、犬や猫には水に反応する特殊な味蕾細胞があると言われています。

この味蕾細胞は舌の先端に存在しているようですが、その全貌は研究段階にあります。

まとめ

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味覚オンチと言われる犬ですが、実はちゃんと味を感じることができると分かっています。

確かに、人間よりも感度は落ちますが、彼らも食事を楽しむための感覚は備わっています。

味覚よりも臭覚の方が発達しているので、食事を用意する際は香りのよい新鮮なフードを与えることで、彼らの満足を満たすことができるはず!

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